■はじめに
皆さんこんにちは!東京都大田区を拠点に給排水設備工事を営むロート・ルーターサービス(株)城南です。
貯水槽の点検と聞いて、多くの方は「本当に重要なのか?」と疑問に感じるかもしれません。しかし、定期的な貯水槽点検は、私たちの健康と安全を守る上で欠かせないものです。この記事では、なぜ貯水槽の点検がそれほど重要なのか、その理由と背景を徹底的に解説します。貯水槽は、水道水を貯めて供給するための重要な設備であり、定期的な点検を怠ることで衛生問題や安全性のリスクが生じることがあります。また、点検を行うことで、異常や劣化を早期に発見・修理し、長期的なコスト削減にも繋がります。これから具体的な点検方法や頻度についても詳しく紹介していきますので、ぜひ最後までお読みください。
■そもそも貯水槽とは
貯水槽とは、給水設備の一部として使用される大きなタンクで、水の貯蔵や供給を目的としています。主にビルやマンション、商業施設、工場など、多くの水を消費する場所で使われています。貯水槽は、水道水を一時的に貯めておくことで、供給水が断たれたり、利用者が集中して水を使う時間帯に安定した供給ができるようサポートします。このため、貯水槽は非常に重要な役割を果たしているのです。しかし、貯水槽はその構造上、放置すると汚れや異物が混入しやすく、水質の劣化を招く可能性があります。そのため、定期的な点検と清掃が欠かせません。また貯水槽は配水小管の分岐部から蛇口までの水道施設は、お客さまの財産になります。したがって、貯水槽及びそれ以降の施設の管理は、水質も含めて設置者(所有者や管理組合等)が行うことになります。設置場所や使用目的に応じて、地上設置型や屋上設置型、地下設置型など、さまざまなタイプがあります。これから、なぜ貯水槽の点検が重要なのかについて詳しく解説します。
■貯水槽点検の法的義務
・法律や規制についての概要
貯水槽の点検には、法律や規制によって義務付けられている部分が多く存在します。まず、建築基準法では、安全で衛生的な給水を維持するために、貯水槽の定期点検と清掃が義務付けられています。これは特に10トン以上の貯水槽を持つ施設が対象となっており、1年に1回以上の定期的な点検が必要です。また、衛生管理基準に基づき、水質の検査も積極的に行うことが求められます。この基準は、水道法に基づく水質基準に適合する水を供給するためのものであり、貯水槽の状態が直接影響を与えるため重要です。さらに、各自治体によって独自の条例が定められている場合もあります。これらの法律や規制は、貯水槽の安全性と水質を保つために不可欠であり、違反した場合には罰則が科されることもあります。定期的な点検と清掃を行うことで、法的義務を果たすだけでなく、安心して水を使用できる環境を維持することができます。
・点検を怠った場合のリスクと罰則
水道局では、平成13年の水道法改正を受け、平成15年に給水条例を改正し、平成16年度から貯水槽水道の点検調査を実施しています。これに基づき、貯水槽の設置者(所有者や管理組合等)には定期的な清掃や点検が義務付けられています。しかし、この点検を怠った場合、さまざまなリスクと罰則が発生します。第一に、衛生面でのリスクです。点検を怠ると、水の汚染や異物混入のリスクが高まり、飲用水としての安全性が確保できなくなります。これにより、利用者の健康被害が懸念されます。次に、法的リスクがあります。点検や清掃が不十分な場合、水道局による指導や助言の対象となり、状況が改善されなければ罰則が科せられることもあります。具体的には、法的措置や罰金が課せられる可能性があります。また、貯水槽の点検を怠ったことにより施設全体の信頼性が損なわれ、経済的損失を被るリスクもあります。定期的な点検と清掃は、法的義務であると同時に、安全で安心な水供給を維持するための重要な行為です。
・点検を行った際の罰則について
有効容量が10㎥を超える貯水槽は、年に1回の頻度で清掃・検査を行うことが法律によって定められています。 違反すると1,000,000円以下の罰金が科せられる可能性があります。
また、点検を怠った事で水質の悪化に繋がった際は、住民から訴訟を起こされる事もあり得ます。施設責任者やオーナーの方は、施設のメンテナンス計画に貯水槽の清掃・検査を必ず行うように意識しましょう。
■貯水槽点検の重要性
・衛生面の理由
貯水槽点検が重要な理由のひとつに、衛生面の確保があります。貯水槽は、水道水を一時的に貯めるための施設であり、その内部が汚染されると私たちが使用する水の質が著しく低下します。具体的には、貯水槽内に異物や汚泥が蓄積したり、微生物やバクテリアが繁殖するリスクが高まります。これにより、飲料水や生活用水として不適切な状態になります。特に一般家庭や商業施設、医療機関などでは、衛生的な水の供給が不可欠であり、貯水槽の汚染は健康被害に直結します。また、定期的な点検と清掃を怠ると、見えない部分での問題が悪化し、最終的には大量の費用をかけた修繕が必要になるケースもあります。
・安全性の確保
貯水槽点検の重要性は、衛生面だけでなく、安全性の確保にも大きく関わっています。まず、漏水対策が挙げられます。貯水槽に亀裂や損傷が生じた場合、漏水が発生し、施設全体に深刻なダメージを与える可能性があります。漏水による水の浪費だけでなく、建物や周囲の設備への影響も避けられません。定期的な点検を行うことで、これらの問題を早期に発見し、適切な修理を行うことができます。
・長寿命化とコスト削減の観点
貯水槽点検の重要性は、長寿命化とコスト削減の観点からも見逃せません。定期的な点検とメンテナンスを行うことで、貯水槽の劣化や損傷を早期に発見し、適切な修繕が可能となります。これにより、貯水槽自体の寿命が延びるため、大規模な修繕や交換の頻度を減少させることができます。特に、予防的なメンテナンスを実施することで、小さな問題が大きな故障に発展するのを防げるため、結果的に修理コストの削減にも繋がります。
また、貯水槽が正常に機能していることで、水の供給が安定し、水漏れなどによる水道料金の無駄を減らすことができます。これにより、施設全体の運営コストを抑えることが可能です。さらに、貯水槽が不調をきたした際には、修理や交換による非稼働時間やそれに伴う業務の停止といった間接的なコストも発生します。
■貯水槽点検の頻度とタイミング
貯水槽の点検は、年に1回以上の定期的な実施が推奨されています。特に夏場や大雨の後は、水質や構造に影響を受けやすいため注意が必要です。季節の変わり目や使用状況の変化が見られる時期も、点検のタイミングとして適しています。また、新しい貯水槽の設置後や設備の大幅な変更が行われた際には、必ず点検を行い、水質や構造に問題がないか確認することが重要です。定期的な点検は、安全で衛生的な水の供給を維持するために不可欠です。
■まとめ
貯水槽点検は、安全で衛生的な水供給を維持するために欠かせません。定期的な点検により、汚染や漏水を防ぎ、構造の安全性を確保することができます。また、点検を怠ると法的な罰則や高額な修繕費用が発生するリスクもあります。点検の頻度としては、年に1回以上が推奨され、特に夏場や大雨の後の点検が重要です。これらの対策を講じることで、貯水槽の長寿命化とコスト削減も実現できます。定期的な点検を実施し、安全で安心な水環境を守りましょう。
■ロート・ルーターサービスでは貯水槽やポンプのメンテナンス工事にも対応しています
ロート・ルーターサービス株式会社では、水回りに関するお悩み事にすべて対応しております。
具体的には、排水溝の詰まりや水回りのリフォーム工事、貯水槽のメンテナンスなど様々な工事に対応しております。地元大田区をはじめとしたお客様から信頼いただき、今ではたくさんの工事の依頼をいただいております。
また、貯水槽のメンテナンスは年に1回はメンテナンスを行う必要があるため定期的に業者間とやりとりを行う必要があります。
今後新たにマンションなどを新設する際に業者選びに迷っている関係者がいましたらお気軽にご相談ください。
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